突然ですが皆さん、次の問題を解いてみてください。
二つの文章を英訳してください。
① セーターを裏返しに着てしまった。
② 日本政府は北朝鮮に政治的圧力をかけるべきだ。
いかがでしょうか?
冒頭にこの二つの和文英訳の問題を出したのは、この二つの問題を取り上げることによって、日本人の英語力がどのような性格を持っているのかということを明らかにすることができると思ったからです。
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私の今までの経験からすると、両方正解、両方不正解のグループを排除して、二つのうちどちらか一方だけを正解した人だけのグループを抽出して分析するとほとんどの方が②を正解されていると思われます。
実際に、私の運営する合宿制語学学校ランゲッジヴィレッジに入校される生徒さんに対して入校前にこれと同じ問題を出して答えていただいているのですが、その結果は9割以上が②を正解されています。
でも少し待ってください。①と②を比べてみると、二つの文で表現する内容の複雑さで言ったら圧倒的に②のほうが複雑なはずです。おそらく、日本語の範疇で考えれば①の文章は、幼稚園児でも理解をするでしょうし、幼稚園児自らが発言しても何等不思議もないでしょう。
しかし、②の文章を幼稚園児が口にしたとしたらどうでしょう?おそらく、それだけで天才少年・少女として扱われるのではないかと思われます。
そんな二つの文章ですが、これが日本人の英語ということになるとまったく逆の結果になってしまうのですから非常に興味深いことです。
日本人は「10年間も英語を勉強しても簡単な英会話すらまともにできない」という言葉は、もはや定説のように言い古されてきています。
実は、私自身も大学一年生まではこのような定説でくくられる典型的な日本人の一人でした。
ですが、大学二年生のときの米国留学の体験、そしてその体験を元にして作り上げた日本で唯一の常時稼動型合宿制語学学校ランゲッジヴィレッジの運営の中で、この定説と真正面から向き合う機会を得ることになりました。そして、この定説を作り上げている一つ一つの構成要素を分解することによってわれわれ日本人の英語には、何が備わり、何がかけているのかを冷静に捉えることができました。
その結果、「10年間やってもできない英会話が2週間でできてしまう」という奇跡を起こすことに成功したのです。
この事実を持って、私はマジックのような出来事の種明かしをしようとするのではありません。その奇跡を起こすために必要なことは唯一つ、「日本人の英語力のバランスを整えてあげること」。
本サイトにおいては、そのことを皆様に体感的に理解していただけるよう努力したつもりです。ここで、「英語力のバランスを整えてあげること」とは、②の文章を言うことができる人は当然にして①の文章もいうことができるという単純な図式を成り立たせることに他なりません。
私は本サイトが、英会話ができないと思い込んでいる日本人が今までとは少しベクトルの異なる英語との付き合い方を提案するものとなり、その結果奇跡を起こすことに成功されることを願っております。
模範解答
① セーターを裏返しに着てしまった。
I happened to put my sweater on inside out.
② 日本政府は北朝鮮に政治的圧力をかけるべきだ。
The Japanese government should put political pressure on North Korea.