大学受験での英語科目廃止論 ~大学受験が英語を使えないものにしている~

理想の学校英語教育

はじめにお断りしておきますが、私は英語教育学者ではありません。合宿制語学学校ランゲッジヴィレッジを運営する経営者です。
経営者という身分は、ある意味で最も「現実主義者」たるべきことが求められる立場であると考えています。そして、事実そのように行動してきたつもりです。
ですが、敢えてここでは、その「現実」というフィルターをはずして、フリーハンドで学校英語教育の理想形を語ってみたいと思っています。
結論から先に述べてしまいますと、「英語」という教科の大学受験科目指定廃止を実行することだと思っています。

英語を大学受験科目に指定するということは、学習者に対して英語を身につけることを最終目的とするのではなく、大学入試をパスすることを最終目的としてしまうことになるからです。

最終目的が大学入試をパスすることである以上、授業構成や教科書編成等、教授内容をいかに工夫したとしても、究極的には学習者の学習態度が受験対策に行き着いてしまうのです。

その事実は私たち日本人一人一人の経験からも明らかなはずです。
日本人がいくら時間をかけても一向に英語を使えるようにならないという問題の本質を捉えて、その問題を本気で解決する必要があると考えるのであれば、これ以上の「特効薬」はありえないと思います。


想定される反対理由

それでは、逆にこの案に対する反論として考えられるものをあげてみましょうか。

① 大学進学のための受験という大きなモチベーションを与えられた結果がやっとこの程度なのに、このモ チベーションが消滅したら日本人の英語力が極端に低下してしまうので、反対する。

②英語が大学受験主要科目として君臨して久しいため、それを前提とした社会全体の体制および受験産業界への衝撃があまりに大きいと考えられるので、反対する。

③ 受験に耐えられる英語の語彙力がないと大学入学後の専門領域の学習・研究に対応することができなくなってしまうと考えられるので、反対する。

いかがでしょうか?これ以外にも、もしかしたらあげられるのかもしれませんが、代表的なものとして想定されるものはこんな感じではないかと思います。

まず、①のモチベーションについては、モチベーションをもって行った結果が失敗している事実に対してどうしたらよいだろうという議論ですから、この反論はまったく機能しないと思いますので、真っ先に切り捨てます。

②の社会全体への衝撃についても社会構造を温存するために失敗していることが明らかな体制を維持することが正義であるのかという議論ですので、本末転倒もはなはだしいといわざるを得ないため、耳を傾ける必要性は感じられません。

これら二つの理由については議論の必要もないと考えられます。

しかし、③の無味乾燥で苦痛と思える受験勉強によって獲得した知識がなければ、大学進学後の専門分野の学習・研究に対応することができないのではないかという議論は一見すると一理あるのではないかといえるかもしれません。

事実、私が受験時代に何度か高校の教師に「こんなにつまらない勉強が何かの役に立つのでしょうか?」と尋ねたことがあります。それに対してはっきりと回答された先生がいらっしゃいました。

「英語は大学に入ってから絶対に役に立つ。特に専門書を読むときに今までやった勉強が無駄ではなかったと思えるから我慢してがんばりなさい」と。
このことはこの先生の個人的な意見ではなく、一般的にもよく言われることです。しかも、実際に私が大学に入ってから経済についての英語の専門書を教科書として用いた授業もありましたから私自身が、その恩恵にあずかったこともあります。

まさにこの③の理由が、私の主張する受験科目指定を廃止すべきだとの考えをまったくの暴論としてしまうのに十分な力を持っているのだと思います。

合理的な従来型中学校英語

このことは、実は非常に意味のある理由であって、合理性を持っています。そして、これこそ私が英語の受験科目廃止を「大学受験」に限定した理由でもあります。
そうです、私は中学までの日本の英語教育を前提とした高校受験での英語の受験科目設定に対しては継続するべきもの、むしろ現在よりももっと語彙、文法への偏重を強めるべきだとまで考えています。このことの重要性についてはランゲッジ・ヴィレッジのオフィシャルサイトにおいて十分すぎるほど説明させていただいておりますのでここでは割愛します。

このような形で英語知識のインプットの徹底が可能となれば後はそれを道具として使うという機会を学校教育の中でどのように提供するかということになります。実際にランゲッジ・ヴィレッジのミッションはこの機会の提供であり、そのことを実行することで実際に結果を出すことができています。私がこの実績に基づいて、学校教育において日本人が英語を道具として使えるようになるための処方箋を提示することは、自らのビジネスを危機にさらすことに等しいといえるかもしれません。しかし、この簡単な理屈を実行に移すだけでこの大きな社会問題を解決することができるという事実を知っている以上、自らのビジネスの継続可能性を温存することよりも世の中に声を大にして訴えることのほうが意義は大きいとすら考えています。

それでは、中学3年間でインプットを終えたあと、高校において、大学受験から分離された英語という教科をどのような方法によって教授すればよいのかを次ページにて提示してみたいと思います。

高校では英語は体育や美術のように

「使える英語」への処方箋

理想とすべき英語教育
大学受験での英語科目廃止論
英語は体育や美術のように
外国人講師による英語でサファリ
小学校英語指導者向け合宿
具体的な英語教育方法
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